すでに持っている財産を見直し活用する!

自分は不幸だと感じる瞬間の一つが、「欲しいものを買えない」ときではないでしょうか。たまたま見かけてすごく気に入ったものが売り切れだったとか、友人が持っている高級品を自分の経済力では買えない……そんな場面はもちろん、「とにかくお金がない」というのはつらいものです。それによって心が荒んでしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、幸せか不幸せかというのは客観的な条件で決まるものではありません。新しいものが買えなくてつらいと感じたら、手持ちの財産を見直すチャンスだと受け止めましょう。

洋服、アクセサリ、ダイエット器具、ゲーム、CD、雑貨、本……何かしら好きなもののある人は、手持ちのアイテムが増えれば増えるほど豊かさを感じることと思います。でも、数が増えると、ひとつあたりの活用頻度は減ってしまいますよね。買った直後はよく使うけれど、しばらくして新しいのが手に入ったら古いのは押し入れに、というケースが多いのではないでしょうか。ワクワクするのは手に入れるまでで、ひとたび自分のものになったら、またすぐ別の同じようなものが欲しくなる、という人もいるでしょう。

次々に新しいものが買えてしまう状況というのは、ある意味で不幸です。世の中に出回る商品の大半は「良い物」です。最適な用途のために正しく使われるのであれば。しかし、買うことが目的の人はそれを十分に役立てることができず、真価もわからないままになるでしょう。やがて経年劣化したそれは、ごみになります。せっかくの「良い物」をごみにしてしまう人は、損です。支払った額と、使いこなせないことで二重に損をしています。

新しいものに比べて、以前から持っているものは、どこか色褪せて見えます。でもそれも、元はどうしても欲しくて買ったのですよね。今新たに欲しいと思っているものも、買ってしばらく経てば同じように色褪せてしまいます。「新商品の方が必ずしも優れている」とは限りません。古い、新しいを抜きにして、改めて自分で価値を判断しましょう。新しいものが買えないなら、持っているものをもう一度見直します。すると以前は見落としていた利点に気づくかもしれません。

本について言うなら、買った本を一度だけ読んで満足してしまう人と、何度も読む人に分かれると思います。特に子供時代は、気に入った本や漫画を暗記するまで読んだのではないでしょうか。その作品はとても好きだったはずです。繰り返し読んだことを「時間の無駄だった」と後悔していますか? むしろ、いつまでも忘れずにいることを嬉しく思うはずです。つい最近、読みたいと思って買った本に対しても同じ扱いをしているでしょうか?

本は情報の塊です。読むスピードが速い人でも遅い人でも、一度目を通しただけですべてを吸収することはできません。むしろ、「あの話の続きを知りたい」とか「あのことについて調べたい」といった目的があってページを開くのが普通だと思います。目的があると意識はそちらに集中しますから、それ以外の情報を見落としがちになります。そのため繰り返し読むと、新たな発見があります。良書ほど、何度読んでも楽しめます。

同じことは別の商品でも言えます。新しいものが欲しいと思ったら、既に同じようなものを持っていないか家のなかを探してみましょう。足るを知る者は富むと言います。いくら手に入れても満足できない人は、結局のところ心が貧しいと言わざるを得ません。それよりも手持ちの財産に感謝し、その活用方法を見いだせる人は、将来ごみとなる余計なものを持たずに暮らすことができます。後者の方が、賢明で豊かな生き方だとは言えないでしょうか?